人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2人で登り2人で降りる 〜山野井夫婦の物語「凍」〜

珍しく朝、新聞を読んでいたら、テレビ欄の一文に「!」
「夫婦で挑んだ 白夜の大岩壁」
あぁあ〜!!コレってもしかして、先日読み終えたばかりの、あの本の夫婦のことでは?!

登山家、山野井泰史・妙子。2人とも、世界に名を馳せる名クライマーである。その2人が、2002年、世界第15位の高峰、ヒマラヤ・ギャチュンカン北壁に挑んだノンフィクションが、この「凍(とう)」である。

恥ずかしながら2人の事を知らなかった私。最後のページを繰るまで、コレはよくできた物語、フィクションだと思っていた。びっくりした。だからこの日は飛んで帰って、この番組、NHKスペシャル(再放送)を見た。
2人で登り2人で降りる 〜山野井夫婦の物語「凍」〜_e0112226_19211251.jpg

登る山は違えど、映像で見る「登攀」という行為は、大自然の前での人間がいかに小さく弱いのか。それ故、人間はどこまで強くなれるのかをまざまざと見せつけ、文字で追うのとはまた違う緊張感があった。

とはいえ、「凍」の中の2人が挑んだ極限の世界は、番組のソレとは比べものにならない。命のパートナーを信じ、白い悪魔の中から奇跡といもいうべき生還を果たした2人。夫は10本、妻は18本。命と引き換えに、ギャチュンカンに文字通り手足を奪われる。

"Because it is there.〜そこに山があるから〜"
ご存じジョージ・マロリーの言葉だが、登山家にとって、この言葉は真理そのものなのだろう。売名や名誉のためではなく、あるから登る。ただそれだけ。指がないからって、ソレが何なんだ?!と、未踏の高みに挑み続ける山野井夫婦のように。

同じように山を扱った名作(泣いてしまったから(^^ゞ 神々の山嶺〜夢枕 獏とは対極の、沢木 耕太郎の淡々とした筆致が、凍えるような山の温度を、恐怖を、生への渇望を、鋭くリアルに描く。またひとつ、山を扱ったよき本に出会えてよかった。杭州師匠に多謝♪

*山のプロフェッショナルともいえる山野井氏だが、この秋、クマに襲われ大ケガをした(新聞にも出てた)。腕を20、顔を70針も縫ったそうだ…(痛)どれだけ身体に傷をつけていくんだろう…(TOT)/鉄人クライマーの1日も早い回復を祈りたい。→山野井通信
Commented by なつ(長文ですみません・・・) at 2008-10-26 13:43 x
私も昔NHKで、心臓に病を持つアメリカ人男性(30代後半)がヒマラヤ登山に挑戦するというドキュメンタリーを観てとても感動しました。自然と向き合う事は、自分とと向き合う事で、凄いパワーがいるのだなとしみじみ・・。
昨日、『落下の王国』観ましたよ。衣装の美しさ、壮大な景色、そしてアレクサンドリアちゃん扮するカティンカちゃんの演技に、感動、感動・・・の嵐でした!!
思わずパンフレット買って読んだら、ターセム監督は子どもが演技せずそのままの自然体で表現できるのは何歳までか調査(4歳半まで)をし、あの子を選んだとか・・。話もかなりカティンカちゃんの考えを取り入れたらしいですね。だからつじつまがあわなかったりどこか荒唐無稽なのかーと納得。ティムバートンのビッグフィッシュにも似てますね。
私ね。最後の場面が忘れられません。あんな気持ちで人生貫きたいものです。
関係ないけれど、イタリアのフィレンツェって面白い町なんですね。
ルネサンスの地という印象しかなかったけれど。実はジェラードを発明して「紙の町」と呼ばれてるとか。是非行かなくっちゃ!
Commented by giova21 at 2008-10-27 17:44
なつさん、こんばんわ〜♪長文全然オゥケイですよ〜
山に登る…って精神修行みたいなとこ、ありますよね〜。お遊びハイキングの山登ってても、「あのかど曲がったら頂上だ〜」って、ゼイゼイ倒れそうになりながら思いマス(大げさ?!(笑)

『落下の王国』よい映画でしたよね〜♪途中、撮影の間が空いた時に、カティンカちゃんの英語が上手になりすぎて困ったとか(^^ゞ 子供時代ならではの一瞬の輝きをもすくい取った映画でした。

そうなんです〜フィレンツェって紙工芸も盛んなんですぅ。マーブル模様引いた手漉きの便せんとか、高いけどキレイです。買ったけど勿体なくて使えてません(笑)こぅ、羽ペン&インクで書きたいですね(笑)

ジェラートはジェラートさんが作ったとか??…ってこうゆう番組どっかでしてましたよね?見逃したぁ〜!!
by giova21 | 2008-10-20 23:20 | 本なこと | Comments(2)

ラテンなジョバのお気まま日記♪


by giova21