佐伯祐三 〜没後80年記念展〜
2008年 10月 05日
変な話だけど「客死」っていうことばの意味を初めて知ったのが、佐伯祐三でした…(^^ゞ
地元大阪での没後80年記念展ということで、たっくさんの絵が集められて、なかなか見応えのある内容だった。一度パリから不承不承、帰国した時に、佐伯祐三はこう言ったんだそうだ。「ちょっと日本に留学してくるよ」と。
その時描かれた(珍しい)日本の風景も展示されて興味深い。淀屋橋から眺める中之島の風景。電柱が立ち並ぶ通り。市井の家並み。なんか変だ(笑)
「ここには描くものがない」彼は愛するパリの街へ再び帰っていく。
彼の作風を一変させた野獣派ヴラマンクとの出会いは有名なエピソードだが、その時描かれたと言われる「立てる自画像」は胸打つ1枚だ。
絶望と葛藤の中で、彼は何を思い顔を塗りつぶしたのだろう。己を認め、否定し、涙をこぼし、絵筆を握りしめ、彼はまた前を向いて進みはじめる。
強い人間であったと同時に、心から絵が好きだったのだろう。
しかし残された時間は余りに少なかった。
ポスターで埋め尽くされた壁、広告塔、カフェ。フランス語が踊る彼の代表作ともいう絵は、その作品自体がポスターのようにデザイン的にも素晴らしいと思う。ソレが彼の画に惹かれた理由かな。と思ったら、晩年に描かれたシュテキな絵を発見!
山本發次郎コレクション
彼の絵にしては珍しいともいえるブルーがとてもキレイです♪(画像は発色が悪いけど(TOT)。クッキリしたラインとか重厚な塗りとかがルオーみたい。そうそうルオーも大好きなんだな、あたし。どうもこのテイストが琴線を震わせる“キモ”みたい(笑)