2016 映画のこと Vol.7 素晴らしきボッカッチョ
2016年 05月 08日
今年は2本しか見なかったけど、サクサク?!感想を述べていこう。
素晴らしきボッカッチョ 〜 Maraviglioso Boccaccio
ダンテの〈神曲〉は読んでみてもいいな〜とは思うけど、ボッカッチョの〈デカメロン〉は、食指が動かなかった。じゃあ〜映画で観てみようvv なんてたってタヴィアーニ兄弟の新作だし。
ペストが蔓延したフィレンツェを後にした男女10人が、毎日1話づつ話を披露。全100話!! から成る原作から、特に「愛」についての5話が映画で描かれている。しかしながら、ペスト(死)から逃れてきただけあって、愛と死の示唆に富む小話は、必ずしもハッピーエンドではない。
100話の中からこの5つをチョイスした所にタヴィアーニ兄弟の思惑があったのだろうが、深読みできなかったのは、イタリアと日本の恋愛観や死生観が全く違うから…だと思う。古典文学だし、きっといろんな含蓄があったと思うんだよね。
それにも増して、会場のイスが鏡餅のように硬い事もあり、全5話(120分)が長く感じた事は正直に言っておく(^^ゞ
それでもコスチュームや映像は素晴らしくキレイだし、舞台となるトスカーナはタヴィアーニ兄弟の出生地だから「魅せ方」がウマイのは当たり前。単純にお話し的には楽しめます。特に4話、オトコを連れ込んだ修道院長のお話とか。一度でもデカメロンを読んだ人は、また違った見方ができるんじゃないかな〜。